車の傷の種類と深さ別の直し方|自分でできる修理方法も解説
- NKモータース
- 7月24日
- 読了時間: 14分

▶︎1. 車の傷は種類で直し方が変わる!基本を押さえよう

1.1 傷の種類を見分けるポイント(擦り傷・引っかき傷・へこみ傷)
車の傷とひとことで言っても、実は見た目や深さによって種類が大きく異なります。正しい直し方を選ぶには、まず傷の種類をしっかり見極めることが大事です。
以下のように分類しておくと、判断がスムーズになります。
主な傷の種類と特徴
たとえば、次のような分類が一般的です。
擦り傷(すりきず)
バンパーやドアの角などに多く見られる表面的な線状の傷。塗装の上層だけが削れているケースも。
引っかき傷
細かいものからやや深めのものまでさまざま。爪や枝、硬い物に当たってできやすい。
へこみ傷
ボディが物理的にへこんでしまっている状態。塗装に加え、金属部分にも損傷がある可能性が高いです。
クリア層だけの浅い傷
塗装自体は無事で、透明の保護膜(クリア層)のみが傷ついている状態です。
傷の見分け方のコツ
日常的に車を扱う中で、次のポイントを意識すると種類の見分けがつきやすくなります。
傷の深さを見る:爪でなぞって引っかかるかどうか
傷の幅・長さを確認:広範囲か、1点集中か
傷がへこんでいるかどうか:光の反射や指触りでチェック
特に「爪が引っかかるかどうか」はDIY修理の判断材料にもなります。
引っかからないなら、比較的浅い傷です。
1.2 傷ごとの直し方と費用相場(磨き・塗装・板金)
傷の種類によって、必要な修理方法も大きく異なります。
間違った方法で処置してしまうと、かえって状態が悪化することもあるので要注意です。
傷に応じた主な直し方
浅い擦り傷
→ コンパウンドで磨く(1,000〜3,000円程度の材料費)
→ DIYでも可能。ただし深追いは禁物。
塗装に達する引っかき傷
→ タッチペン・部分塗装(3,000円〜1万円)
→ 業者依頼の場合は塗装費+脱脂・下処理費用も加算。
深めのへこみ傷
→ 板金・パテ埋め+再塗装(2万〜10万円前後)
→ 事故車修理レベルになるとさらに高額。
パネル全体に及ぶ傷・破損
→ パーツ交換(部品代+工賃)。場合によっては保険適用も。
よくある間違いと注意点
こんな失敗をしないようにしましょう。
傷の深さを甘く見て磨きすぎる
→ クリア層以上を削ってしまい、色ムラの原因に。
色が合わない塗装で仕上げてしまう
→ 色番号だけでは合わないことも。調色技術が重要です。
へこみを放置してサビに発展
→ 金属部分が露出していると、雨水でサビが進行してしまいます。
特に塗装関連の修理では、「自分で直すか、プロに任せるか」をきちんと見極めることが大切です。
1.3 自費修理と保険修理の違いと選び方
傷の修理は、自費で行うケースと保険を使うケースがあります。
それぞれにメリット・デメリットがあるので、判断基準を知っておくと安心です。
自費修理の特徴
少額な傷(1〜3万円程度)にはおすすめ
保険等級への影響がない
納得いく業者に自由に依頼できる
保険修理の特徴
高額修理(10万円以上)ではコストメリットが大きい
保険会社指定の工場を使うことが多い
翌年以降の保険料が上がる場合がある
判断の目安
修理費用が5万円を超えるかどうか
今後の保険料の増額リスクを比較
修理箇所の範囲や内容の重要度
費用面だけでなく、仕上がりや今後の維持費まで考えて選ぶことが大切です。
▶︎2. 車の部位別に見る傷の種類と直し方

2.1 バンパーの傷はどう直す?特徴と修理方法
バンパーは車体の前後にあり、接触や擦れによって傷つきやすい部位です。
特にコンビニの縁石や車止め、狭い駐車場などで知らずに擦ってしまうケースが多く見られます。
バンパーの傷の特徴
プラスチック素材で変形しやすい
浅い擦り傷〜割れ・へこみまで損傷の幅が広い
軽い接触でも目立つ場所なので気になりやすい
小さな擦り傷であれば磨きや部分塗装で十分直せますが、深くえぐれている場合やひび割れがある場合は交換やパテ補修が必要です。
主な修理方法と費用の目安
浅い擦り傷:磨き・簡易補修(約3,000〜10,000円)
塗装まで達する傷:部分塗装(約10,000〜30,000円)
へこみ・割れあり:パテ補修+再塗装 or バンパー交換(30,000円〜60,000円以上)
注意点
DIYで塗料が合わず色ムラになる
パテ補修後の塗装剥がれ
交換する場合は塗装済み部品の入手が難しいこともある
「小さいから大丈夫」と油断して放置すると、劣化やサビの原因にもなりかねません。早めの対処が安心です。
2.2 ドア・フェンダーに傷ができやすい原因と対処法
ドアやフェンダーは、日常的な乗り降りや駐車時の接触で傷がつきやすい部位です。特にドアパンチや自転車との接触などによる線状の傷や浅いへこみがよく見られます。
ドア・フェンダーの傷の原因
隣の車のドアが当たる(ドアパンチ)
自転車・買い物カートが接触
壁際での乗り降り時の接触
こうした場面は日常的に多く、知らない間に傷が増えていることも少なくありません。
修理方法と目安費用
表面だけの線傷:コンパウンド磨きやタッチアップ(2,000〜5,000円程度)
塗装に達する傷や小さなへこみ:部分塗装+簡易板金(10,000〜40,000円)
フェンダー全体に及ぶ傷・変形:板金塗装または交換(50,000円以上)
注意点
目立たない場所でも放置するとサビや腐食の原因に
フェンダーは湾曲が多く、調色や形状補正が難しい
塗装面の境界が不自然になると見た目に違和感が残る
板金技術や調色精度が仕上がりを大きく左右する部位なので、プロによる仕上げがおすすめです。
2.3 ボンネットや屋根の傷に気づきにくい理由と直し方
ボンネットや屋根は目線から外れやすく、傷がついても気づきにくい部位です。ですが紫外線・鳥のフン・落ち葉の樹液などによる劣化や傷が非常に多く、放置すると塗装が剥げてしまうことも。
傷や劣化が起きやすい原因
紫外線による塗装の退色やヒビ割れ
鳥のフンや落ち葉による塗膜の腐食
雨風による細かな擦れ傷の蓄積
日常的に目が届きにくいからこそ、洗車やメンテナンス時のチェックが重要です。
修理方法と相場
表面の劣化や細かい傷:磨き・コーティング(5,000〜15,000円)
クリア層の剥がれ:再塗装(20,000〜50,000円)
広範囲の傷や変色:全面塗装(50,000円〜100,000円以上)
注意点
部分塗装だと色の差が目立ちやすい
下地まで劣化していると再塗装では補えないこともある
再発防止にはコーティングや日常ケアが不可欠
ボンネットや屋根のような広範囲は、「直すだけ」でなく「守る」意識が大切です。
▶︎3. 車の傷の種類に応じた直し方の流れ

3.1 擦り傷を自分で磨いて直す方法とコツ
浅い擦り傷であれば、業者に頼まなくても自分で補修できるケースがあります。
特に塗装のクリア層だけに傷がある場合は、コンパウンドでの磨きが有効です。
必要な道具
コンパウンド(細目・極細目など段階別に用意)
柔らかい布 or 専用スポンジ
脱脂剤(市販のパーツクリーナーでも可)
マスキングテープ
補修の流れ
傷周辺をよく洗い、乾燥させる
マスキングして周囲を保護
コンパウンドを少量とり、円を描くように軽く磨く
傷が消えたら、仕上げ用コンパウンドで再度磨く
最後にワックスやコーティングで保護
ポイントは「力を入れすぎない」こと。
磨きすぎると塗装層にまで到達し、かえって目立つ傷になる可能性があります。
よくある失敗
コンパウンドが粗すぎて傷を悪化
乾いた布でこすって塗装に摩擦傷
水分や汚れを拭かずに磨いて汚れを引きずる
DIYは簡単そうに見えて、ちょっとした油断で傷が広がるリスクもあるので慎重に進めましょう。
3.2 浅いへこみや線傷の補修手順と仕上げのポイント
擦り傷よりも少し深く、へこみや塗装まで達している線傷の場合は、パテや塗装を使った補修が必要です。DIYでも対応可能ですが、ある程度の知識と技術が求められます。
必要な道具
タッチアップペンまたはスプレー塗料
パテ・ヘラ(へこみがある場合)
耐水ペーパー(400〜1500番)
プライマー(下地用)
コンパウンド・ワックス
基本的な補修手順
傷周辺を清掃・脱脂
へこみがあればパテで埋め、乾燥後にペーパーで平らにする
プライマーを塗布し、乾燥させる
塗料を数回に分けて重ね塗り(乾燥時間を確保)
完全乾燥後にコンパウンドで仕上げ磨き
ワックスやコーティングで保護
仕上がりを左右するのは「下地処理の丁寧さ」と「色の選び方」です。
純正色の色番号に合わせた塗料でも、光の加減で微妙に差が出るため、調色にこだわる業者も多いです。
注意点
パテがしっかり乾いていないまま塗装するとヒビ割れや浮きが起きやすい
塗料の重ねすぎで厚ぼったくなる
スプレー塗装の吹きムラ・垂れが残ると目立つ
DIYの中でもやや難易度が高いので、自信がなければ業者に相談するのが無難です。
3.3 板金塗装・パネル交換の流れとかかる時間
へこみが大きかったり、金属部分が変形・破損している場合は板金塗装やパネル交換が必要です。
これは完全に専門の技術と設備を要する工程で、DIYでは対応できません。
板金塗装の流れ
車体の状態を確認し、修理方法を選定
必要に応じてパネルを取り外す
へこみ部分を叩き出し or 引き出しで整形
パテで面を均一に整える
サフェーサー(下地塗料)塗布後、塗装・乾燥
仕上げ磨き・コーティング
パネル交換が必要な場合
損傷が激しい場合や、構造部分に影響が出ている場合は交換となります。
パネル部品代+塗装費+取り付け工賃がかかるため、比較的高額です。
所要時間と費用の目安
板金塗装の仕上がりは、業者の技術力と設備の質で大きく変わります。
費用を安く抑えるだけでなく、見た目と耐久性を両立した修理を選びたいですね。
▶︎4. 車の傷の修理で失敗しないための注意点と対策
4.1 信頼できる修理業者を選ぶための基準
車の傷を修理するとき、「どこに依頼するか」は仕上がりを左右する最重要ポイントです。
費用・品質・対応力のバランスが取れた業者選びが失敗を防ぐカギです。
業者選びの基準はこちら
見積もりが明確で項目ごとの内訳があるか
→ 一式表示ではなく、部品代・塗装費・工賃などが分かれているか確認を。
施工事例を写真で確認できるか
→ 修理後の仕上がりレベルを視覚的に判断できるかは重要です。
保証内容・再修理の対応が明記されているか
→ 万が一塗装ミスや不具合があった場合に、再対応してもらえるか確認しましょう。
対応の丁寧さ・相談しやすさ
→ 説明が親切かどうか、質問にしっかり答えてくれるかも判断材料です。
とくに初めての修理では、「なんとなく安いから」と価格だけで選ぶのは避けたいところです。
4.2 費用を抑えるためにできる工夫や比較方法
修理にかかる費用は、選ぶ方法や業者によって大きく変わります。
少しの工夫で費用を2〜3割抑えられることもあるので、次のような工夫を取り入れてみてください。
節約に役立つポイント
複数の業者で見積もりを取る(相見積もり)
→ 相場感がわかり、過剰請求の防止にも。
簡易補修を選択肢に入れる
→ 小さな傷は、板金塗装でなく磨きやタッチアップで対応可能。
中古パーツやリビルト部品を活用する
→ 新品よりも数千〜数万円安くなる場合があります。
損傷部位をまとめて修理する
→ 何度も依頼するより、まとめて依頼した方が工賃を抑えられることも。
注意点もあります
安すぎる見積もりは要注意:塗料や仕上げの質が低い可能性も
中古部品の質を確認すること:色あせや劣化が進んでいる場合も
安価な簡易補修で逆に仕上がりが悪化することもある
「安く抑える=妥協する」ではなく、「必要な品質は保ちつつ、賢く節約する」視点が大切です。
4.3 保険を使うときの注意点とスムーズな申請のコツ
修理費用が高額になる場合、保険を使うという選択肢もあります。
ただし、使い方を間違えると翌年以降の保険料が上がるなど、思わぬ出費につながることも。
保険利用の基本ポイント
車両保険が適用されるか確認する
→ 単独事故やいたずらの場合、自動車保険の種類によっては対象外のケースも。
免責金額(自己負担分)を確認する
→ 数万円の自己負担が発生することがあるので要注意。
等級が下がると保険料がアップ
→ 一度の使用で年間数万円の差が出る可能性もあるため、費用対効果をよく検討しましょう。
スムーズな申請のコツ
事前に保険会社へ連絡して指示を仰ぐ
写真や事故状況のメモを残しておく
保険対応に慣れた修理業者を選ぶ
保険を使うかどうかは「今の出費」だけでなく、「今後の保険料」や「修理の質」も含めて慎重に判断したいところです。
▶︎5. 車の傷を直したあとの仕上がりに差がつく!直し方の工夫
5.1 色合わせ・塗装面のチェックで満足度アップ
修理後に「直したはずなのに違和感が残る…」と感じるのは、色合わせ(調色)や塗装面の質感が原因のことが多いです。仕上がりをチェックするポイントを知っておくだけで、満足度が大きく変わります。
色合わせのポイント
純正カラーコードだけでは完璧に合わないことが多い
→ 経年劣化や太陽光の影響で、実車と塗料の色味に差が出ます。
熟練の技術が必要な「ぼかし塗装」
→ 周囲との境目を自然に仕上げるには、グラデーションのように色をなじませる作業が不可欠。
光の当たり方によって見え方が変わる
→ 明るい屋外と暗い場所の両方でチェックしておくと安心です。
チェックしておきたい塗装面の状態
ツヤ感や反射具合が周囲と一致しているか
塗装の境目に段差やザラつきがないか
スプレーのムラ・垂れ・ピンホール(小さな穴)がないか
「直ったかどうか」だけでなく、「どれだけ自然に仕上がっているか」を確認することが大事です。
5.2 修理後のメンテナンスで仕上がりを長持ちさせる方法
せっかくきれいに修理しても、メンテナンスを怠ると再び傷んでしまうことも。修理後こそ、正しいケアで塗装や部品の状態を長持ちさせることが大切です。
修理直後の注意点
塗装後1週間は洗車を避ける
→ 塗膜が完全に硬化する前にこすったり、ワックスをかけると仕上がりが劣化します。
高圧洗浄機の使用は控える
→ 塗装の境目やパテ部分に負担がかかることがあります。
ワックスやコーティングは塗装後1ヶ月ほど経ってから
→ 十分に乾燥させた後の施工が理想です。
日常的にできるメンテナンス
こまめな手洗い洗車で汚れや花粉を除去
鳥のフンや樹液はすぐに拭き取る
定期的にワックス・ガラス系コーティングで保護層をつくる
修理直後の過ごし方で、その後の状態に大きな差が出ます。少しの意識で仕上がりを長くキープできますよ。
5.3 保証・サポート内容の確認と選び方のコツ
修理の仕上がりに満足しても、あとから問題が見つかるケースもあるため、「保証があるかどうか」は要チェックポイントです。
チェックすべき保証・サポート項目
塗装やパテ補修に対する保証の有無
→ 1年保証・2年保証など業者によって異なります。
再発やトラブルが出た際の無償対応範囲
→ 「色が変わった」「浮きが出た」などに対応してくれるかを確認。
保証内容の明記・書面での受け取り
→ 口頭だけではなく、書面やメールなど形に残る形で受け取りましょう。
選び方のコツ
保証期間が明確に設定されているか
「万が一の再修理」にどこまで対応してくれるか
過去の対応実績や口コミで判断するのも有効
価格だけでなく、アフターケアまで含めて「納得できるかどうか」が修理業者選びの決め手になります。
▶︎6. まとめ|車の傷の種類を正しく見極め、最適な直し方を選ぼう
車の傷は、一見似ているようでも種類や深さ、場所によって必要な直し方がまったく異なります。
擦り傷や浅い線傷であれば自分で磨いて対応できることもありますが、へこみや広範囲の損傷はプロの技術が必要です。部位によっても傷がつきやすい原因や修理方法が変わるため、それぞれに応じた判断が欠かせません。
今回ご紹介した内容を参考に、自分の車の傷の「種類」「場所」「状態」を正しく見極めてから、最適な方法で対応していくことが重要です。
また、修理業者の選び方やアフターケアも仕上がりや満足度に大きく影響します。費用だけで判断せず、「技術力・対応力・保証体制」など総合的な視点で判断すると安心です。
車は日常に欠かせない大切な相棒だからこそ、きちんと直して長くきれいに乗り続けたいものです。
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